昔、カナダ留学中に語学学校の先生から、どうして、中国、韓国、日本で作文の書き方が違うの?って言われたことがあります。
当時は、そんなの国が違うんだから、違うものなんじゃないのかなぁと思い、なんでかは答えられませんでした。
約20年前の事ですが、自分なりに勝手に考えてみようと思います。
カナダの先生に言われた事
当時そのクラスには、韓国人やメキシコ人の生徒と日本人の私がいました。
そのカナダの先生は、カナダで中国人学校で生徒に教えていた経験があり、それから語学学校でいろんな国の生徒の作文を見て疑問がうまれたようです。
そして、ちょうど前回の授業で作文を提出した後でした。
どうして日本人の作文は他の気持ちを考える作文になっているのか?
アジアでなぜ作文の書き方が違うのか?と不思議がっていました。
韓国人生徒、中国人生徒の作文がどう言った特徴にあるのか、当時説明をしてくれましたが残念ながら、忘れてしまいました。笑
そして私の英語力は、本当に低かったので、このレベルの低い英作文にも、日本人の特徴があったんだなぁ。と聞きながら思っていました。笑
しかし急に先生にどうして?と聞かれて、韓国人生徒も私も、ただ…。ヘぇ〜違うんだぁというリアクションしか出来なかった記憶があります。
答えられなかったからこそ、あとから考えるようになりました。
道徳の授業
漠然と、自分の中の答えは、きっと日本では道徳の授業があるから、その影響だろうなぁ。と思っています。
言語にはその国の文化も影響していますよね。
日本の国語の授業でもそうですが、道徳の授業でも物語の人物の想いや行動について考えさせられたように思います。
因みに道徳の授業で学ぶこととは、
- 自己を見つめ、生き方について考える
- 他者との望ましい関わり方を考える
- 集団の一員としてのあり方を考える
- 自然や美しいものについて考える
だそうです。
ただ中国や韓国には、そういった道徳の授業が無いのかはわかりません。
そこで韓国と中国の作文の特徴を調べてみました。
韓国、中国、日本の作文の特徴
韓国
構成: 韓国の作文は、一般的に「序論」「本論」「結論」の三部が重視されます。序論でテーマを提示し、本論で詳細を述べ、結論でまとめるスタイルが一般的です。
形式: 学校では、特に試験や課題において、形式的な表現や文法に厳格なルールが求められます。正確法や語彙の使用が重視されます。
内容: 自分の意見や感情を表現することが奨励されますが、社会的な価値観や伝統を尊重することも重要視されます。
中国
構成: 中国の作文も「序論」「本論」「結論」の構成が一般的ですが、特に「引言」「主体」「结尾」という用語が使われることがあります。
形式: 形式的な表現が重視され、特に古典的な表現や成語を使うことが評価されることがあります。文体が重要視され、文学的な要素が求められることもあります。
内容: 社会的なテーマや歴史的な背景を考慮した内容が求められることが多く、個人の意見よりも集団の意見や社会的な価値観が重視される傾向があります。
日本
構成: 日本の作文は、自由な形式が許容されることが多いですが、一般的には「序論」「本論」「結論」の構成が好まれます。特に、結論を先に述べる「結論先出し」のスタイルも見られます。
形式: 文体は比較的自由で、個人の感情や体験を重視する傾向がありますカジュアルな表現や比喩を使うことも一般的です。
内容: 自分の体験や感情を中心に書くことが奨励され、個人の視点や独自性が重視されます。また、自然や社会との関わりについて考えることが多いです。
違いについて
作文の特徴を見ると、社会的価値観や歴史的背景や伝統を重視する傾向がある中国、韓国に比べると、日本は比較的自由な作文を書く傾向があるのだなと感じます。自然と社会との関わりについて考えることが多いというところもなんとなく分かります。
ただ小学校の頃から作文は苦手な私は、まず出だしの文からどうやって書いていいのか分からず、躓いていたのを覚えています。
単に私がバカだったからか、形式が自由だったからなのか、書き方を教えてもらっていたが私が記憶から抹殺しているのか謎です。笑
まとめ
作文の特徴の違いはわかりましたが、なんで同じアジアで違うの?!と先生は思っているでしょう。
おそらく西洋圏では、このような違いは無いのでしょう。
英語での会話でも、韓国人生徒がよく使う英単語、日本人が使う英単語が違う気がしました。それは、私達は、母国語から影響を受けていたからだと思います。それも作文に表れていると思います。
そして、私達なら、同じアジアだけど国も言語も文化も違うんだから、考えも違ってそれが作文に現れるだろうと考えられると思います。ただ西洋の人からしたら、アジアの国々は、特に中国、韓国、日本は似ていると考えている人が今でも多いと思います。
私自身も西洋や東南アジアの国々と比べたら、考え方や文化が似ているところもあるので、カナダの先生がこの3カ国でこのような違いが生まれるのを不思議に思うのもわかる気がします。
実際に私も作文に違いがあるなんて思ってもみなかったので、というか考えたことがなかったので、改めて教育が違うんだなぁと当時新鮮な気持ちでした。
教育は洗脳だと言いますが、良くも悪くも私たちは洗脳されてるんだなぁと感じますね。
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